1発で

昨日行われた世界タイトルマッチ。ニュースとかでご覧になった方も多いと思いますが、暫定王者が減量に失敗・タイトルを剥奪された上で行われたこの試合、減量に失敗したことでコンディションが悪いだろうから挑戦者有利と見られていたのですが、結果は0-3で“前”暫定王者のワンディ・シンワンチャーの勝利で、世界初挑戦となった嘉陽はチャンスを生かせませんでした。

で。

計量時には体調がかなり悪そうだったと言うワンディは、試合ではそんなそぶりをまったく見せず、スピードでは上回る嘉陽と互角の戦い。スピードの嘉陽にパワーのワンディという展開で、序盤から激しい打ち合いを見せていました。


試合の流れが変わったのは7回。ワンディが左ボディのあとすぐにアッパー気味の左フックを顔面に持っていたところ、これが嘉陽のあごにヒット。ここまで何度かワンディのアッパーが嘉陽のあごにヒットしていましたがそれはいずれも浅く、ダメージはそれほどなかったのですが、この左フックは完璧にあごを捉え、前のめりに崩れ落ちる嘉陽。


何とか立ち上がる嘉陽ですが、足元はふらつき目はうつろ。残り時間も2分近くあり、あーこりゃあ終わった!と見ていて思うぐらいダメージは深かったのですが、ここから嘉陽ががんばりを見せまして。


迫り来るワンディにクリンチを見せる場面もありましたが、ダメージがまだ残っているだろうに果敢に打ち合いを見せまして。さらに8回以降も前に出て激しく打ち合い、時にはワンディを追い詰めるなどいわゆる“根性”を見せてはくれましたが、いかんせんダメージが深かった。


減量に失敗した相手に楽勝ムードが漂っていた(小生もそう思っていた)だけに、この試合結果、というか最終ラウンドでもスタミナが切れなかったワンディの動きのよさにちょっと驚きでした。