体は動きませんでした
ニュースでこんなのを見た。
韓国で3歳の子供がホームから線路に転落したところ、反対側のホームにいた高校生が間髪いれずにホームに飛び降り、子供を救出した、というやつだ。
実は、これに似た体験をしたことがある。それも2度。
一つは前にも書いたことがある正月3日の出来事。おじさんが線路に転落したのが電車の直前だったのでこれはもうどうしようもなかったのだが、もう一つは某東急東横線が桜木町まで走っていた頃の話だ。
桜木町が終点なのだが、ほとんどの人が横浜で乗り降りするという某東急東横線の、その横浜駅の渋谷行きのホームにいた小生はあるものに目が止まった。
それは、反対側のホームで若い女性が何を考えたのか線路に下りていて、そこからホームによじ登ろうとしてもがいているところ。
線路からホームというのは思ったよりも段差があるもので、その若い女性はなかなかよじ登れなかったのだが、そんなことをして電車が来たらどうするんだとひやひやもの。
で、小生はそばによじ登るためのはしご(といえるほどではないがちょっとしたやつ)があるのに気がつき、大声を出してそのはしごを教えてあげた。
すると、若い女性は何事もなかったかのようにそこからホームに戻って、これで一安心、と思ったのだがホームの上に荷物を置いてあったようで、それを取ろうと上体を前に倒したところ・・・。
貧血でも起こしたのかそのまま線路に落っこちたー!!
あまりの出来事に硬直する小生、とその瞬間小生のそばにいたやや小太り気味のサラリーマン風の男性が、その体のどこにそんな機敏さを隠しているんだ、と言わんばかりのすばやさで線路に飛び降り、その女性を引っつかんですぐさまホームに持ち上げた!
幸い、反対側の電車がすぐ来ることはなかったのだが、すぐ来ても間に合ったぐらいのすばやさで女性は救出されたのだが・・・。
小生、はっきり言って女性が落ちたとき、まったく反応できませんでした。
すぐ反応できた人がいたから大事には至らなかったのだが、もし、目の前で、坊主やかみさんが同じような状況に陥ったとき、果たして小生はすばやく行動できるものなのだろうか。
今回の韓国でのニュースを見て、その高校生がとっさに動けたことを賞賛するとともに、そのとき小生は動けたのかどうか。
あの時の自分のふがいなさがちょっとだけよみがえってきたニュースでした。