先日のボクシング世界戦

日本人選手は1勝1敗でした。内容はといえば、1試合目の2度目の世界挑戦に失敗したトラッシュ中沼は、チャンピオンをダウン寸前まで追い込む健闘を見せるも相手のずるさにやられたかな、って感じ。

確かにテクニックもパンチもあるチャンピオンだったが、それよりも自分がピンチになったらなりふりかまわず相手にしがみついて連打をさせないところが目に付いた。反則すれすれのずるがしこさを持つチャンピオンと、言い方は悪いけどばか正直に1発を狙った中沼の差が勝敗を分けた、って感じかな。

2試合目はちょっと後味が悪い内容。というのはジャッジ3人のうち一人の評価が極端すぎたからだ。この試合は2-1でチャンピオン川嶋の判定防衛勝ちとなったのだが、挑戦者につけたジャッジはなんとフルマークで挑戦者。つまり12Rすべて挑戦者がポイントを取っていた、と採点したのだ。

確かに手数がありパンチを当てるうまさがあったのは間違いないし、見方によっては川嶋が僅差で敗れていたといわれても仕方がない内容だったが、フルマークをつけるような試合ではなかったと思うのだが。

まあ、細かいパンチを当てる挑戦者に、強打を当てていくチャンピオンという展開で、序盤は挑戦者が手数で勝り、後半はチャンピオンが強打を的確に当てつつも挑戦者も1歩もひかず応戦、激しい打撃戦で会場大盛り上がり、という感じで、内容は競っていたし、クラスでもトップクラスの破壊力のパンチ力を持つ川嶋の剛打を平然と耐えていたナバーロは最強の挑戦者にふさわしかったのだが、この採点はどうもいただけないなあ。

出来れば再戦をして白黒はっきりつけてもらいたいところだけど、ナバーロの実力の高さを見せ付けられただけに川嶋側もなかなか受けないような気がするなあ。

しかし、川嶋ほどの手数がトラッシュ中沼にあれば、あるいはという内容だっただけに、トラッシュには引退せずにもう少しがんばって欲しいなあ。