昔話

車の話題ですが、むか〜しむかし、ハイパワーで4WDで4WSでこてこての電子装備で武装した某リコール隠しメーカーのギャランVR-4という車がデビューしたころのお話。

当時小生はまだ学生で、免許は持っていたものの自分の車というのは所有していなかったのだが、“なんでも4(ふぉー)”と異名を取ったVR-4にどうしても乗ってみたくてディーラーに足を運んだことがあった。

VR-4試乗させてください!』

と元気よく叫んだのだが、店員さんいわく『危険だから助手席で』といわれてしまいました。

何で危険なんやねん!と思いつつ助手席に乗せてもらったのだが、店員さんがアクセルを一踏みした瞬間その意味がわかりました。

今となってはそうでもないんだろうけど、VR-4は当時2リッターカーとしては国内最高峰のマシーンで、最高出力205馬力、最大トルク30kgmを発揮する4G63エンジンは、すさまじい加速を見せてくれんですよ、ええ。

距離にしてほんの100メートル足らずだったんですが、その恐ろしい加速に思わず目をつぶってしまった覚えがあります

と、言うわけで、小生がハイパワー車を好まない理由というのはそんな体験をしたからなんですよ。加速というものは毎日経験していれば慣れるんでしょうけど、あのパワーをコントロールする自信は今もなく、それゆえにアクセルを目いっぱい踏んでもよっぽどのことがない限りグリップを失わないような軽やリッターカーを乗り継いできたわけです。

でも、走るのは好きなので、常用速度では目いっぱい楽しめるような車を選んできたわけです。スズキアルトワークス(88年式)やホンダビートは、まさにそんな車でした。特にビートはパワーは全然なかったものの、足回りもそんなにきびきびしてはいなかったものの、楽しく走れる車でした。

結婚を機に手放してしまいましたが、今でも乗りたくなる車で、街中で見かけると自分で運転していたときの感触がよみがえってきます。

ああいう車はもう出ないんでしょうし、坊主(トモ)がいる今は出ても買うこともできませんが、またいつか2シーターでフルオープンで小気味よく乗れる小型車を所有したいものです。