稲田残念

日曜日にWOWOWで放送されたWBC世界ライト級王座決定戦。アメリカはラスベガスで行われたこの試合は日本人として14年ぶりとなる海外でのタイトル奪取、および日本人として3人目となるライト級タイトル獲得なるかとかなり注目をされていた試合だったのだが、結果は残念ながら6RTKO負けとなった。


稲田はデビュー当時から、というか地上波で始めて登場したときから注目していた選手。何が稲田を注目させたかというと、その恵まれた体格。


頭は小さく肩幅が広くて手足が長く、日本人には珍しいほど見事な八頭身&ボクサー向けの体格をしており、ボクシングスタイルもその体格を生かしたジャブで距離を取り威力のある右ストレートで相手を倒すというもので、その実力の高さはデビュー間もないころから発揮されていたんですね。


デビュー後は連勝を重ね、海外での試合経験も積んでいよいよ世界かと注目されつつも、2度の敗戦をしてしまった稲田。しかし敗戦を糧にさらに成長を遂げ、今回いよいよ世界挑戦となったのだが、相手が直前に急遽変更されるというトラブルがあったものの、仕上がりは好調とのことで非常に期待していたのだが、いざ試合が始まってみると初の世界戦から来る緊張なのか動きが硬い。


さらに距離を取るボクシングをしようとするが、相手も長身&リーチが長くなかなか距離が取れない上、盛んに手を出し先手を奪い、稲田を封じ込めてしまう。


で、その状況を打開しようとするも、手数で勝るランキング4位のサンタクルスの前に本来のアウトボクシングを封じられ、5Rには近距離からの打撃戦に持ち込もうとするが、手数とパワーで勝るサンタクルスに打ち負け、6Rには連打を浴びてのレフリーストップ。ダメージはそれほどでもなかったようだが、まぶたの上の出血がかなりあったのでまあやむをえないかなあ。


稲田は本当に期待していたんですけど、まさかこういう負け方になるとはなあ。日本人でライト級のタイトルを取ったことがあるのはこれまでガッツ石松畑山隆則のわずか2人。しかし稲田の実力ならいける、と思っていたのだが、やはりライト級の壁は厚かった。うーむ本当に残念。