討ち死にでござる
タイトルとは全然関係ないんだけど電車シリーズ略して電シリ。伝尻(尻が伝わる)じゃないぞなんだそりゃ。
さて、人生にくたびれ果てた三十路男である小生は、電車に乗ると空いている席についつい座ってしまう。
それが例えおばさんに挟まれるような席でもキャピキャピ(死語)の女子高生に囲まれるような席でも姦しい女子中学生のとなりの席であろうとセクシーでスレンダーで香水の香りがやけにきつい夜のお仕事おね〜さんの横の席であろうと、である(みんな女の横じゃん)。
今日は珍しく電車が空いていてとなりにおじさんしかいない席になってしまったのだが、いくつかの駅を通過するうちにいつのまにか右横が若いOL風の女性になっていた。
まあそれはよくあることなのだが、小生は電車に乗るとすぐに眠ってしまうのだ。まるで首切り浅右衛門に首を落としてくれといわんばかりに(ほんとに落とさないでね)上半身を前に倒して眠ってしまうのだが、今日もそうやって寝ているとなにやら右肩に不思議な感覚があることに気がついた。
で、ふと目を開け横を見ると、なんととなりのOL風のおね〜ちゃんが小生の右肩にもたれかかっているではないか。
しかし。
しかしだよ。
小生は、上半身をがっくりと折り曲げているように寝ているのに、その肩に寄りかかるように寝ているということはこの女性も同じような格好をしているってことですか?
はたから見るときっと面白い風景だろうな。サラリーマン風のおっさんががっくりと上半身を倒して寝ているその肩に寄り添うように若いOLががっくりと上半身を倒して寝ているんだから。
おまけにこの二人はまったく赤の他人ときているんだから。
なかなか貴重な体験でした。
え、その後どうなったかって?
電車は終点に滑り込み、小生はおね〜ちゃんより先に目を覚まし(というか既に目が覚めているんだけど)おね〜ちゃんを起こさないように席を離れたのであった。
ジブリーズみたいに腕をつかまれることはありませんでした(ちくしょう)。